犬の下痢について知っておきたいこと
わんちゃんの下痢…心配になりますよね。
原因や緊急度はさまざまで、一時的なものから治療が必要なものまで幅があります。
今回、当院でもご相談いただくことが多い犬の下痢について簡単にまとめました。

犬の下痢とは?
愛犬が突然下痢をすると、飼い主さんはとても不安になりますよね。
「昨日まで元気だったのに急にお腹をこわした」
「トイレに行ったら水のような便が出ていてびっくり!」
犬の下痢といっても種類はいろいろあります。
- やわらかい便が続くタイプ
- 水っぽい下痢が何度も出るタイプ
- 血や粘液が混じった便
どのタイプかによって原因や緊急度が変わるので、注意深く観察することが大切です。
犬の下痢の主な原因
犬が下痢をする理由は実にさまざまです。
- 食べすぎや急なフード変更
- 誤食(人の食べ物やゴミなど拾い食い)
- 感染症(ウイルス・細菌・寄生虫など)
- 環境ストレス(旅行や引っ越しなど)
- 消化器の問題(腸炎・膵炎)
- 腫瘍
- 薬の副作用
一見「たいしたことなさそう」な下痢でも、深刻な病気のサインであることもあります。
動物病院に行くべき受診の目安
「ちょっと様子を見ても大丈夫?」と迷ったときは、以下をチェックしてください。
- 下痢が2日以上続いている
- 血便や黒い便が出ている
- 下痢に加えて嘔吐や食欲不振、元気がない
- 子犬や高齢犬で下痢をしている
- 脱水が心配(ぐったりしている、水を飲まない、皮膚をつまんでも戻りが遅い)
- 特に子犬やシニア犬は体力を消耗しやすく危険です。迷ったら早めに動物病院にご相談ください。
犬の下痢の診断・検査

コトー動物病院では、原因を特定するために以下の検査を行います。
- 便検査:寄生虫や細菌のチェック
- 血液検査:炎症や臓器の状態を確認
- レントゲン検査・エコー検査:異物や腫瘍の有無を確認
- 院内検査機器を活用し、スピーディーに診断・治療につなげる体制を整えています。
犬の下痢の治療・家庭での対応
治療は原因によって異なりますが、一般的には以下のような対応をします。
- 脱水がある場合は点滴治療
- 整腸剤などの薬の投与
- 寄生虫駆除薬
- 重症例では入院治療
- 消化の良いフードや療法食を少量から与える
ご家庭でできること(軽度の下痢で元気がある場合)。
- 半日~1日の絶食で腸を休ませる(※子犬は要注意)
- 新鮮な水を常に用意
- 下痢が続く場合は市販薬を使わず必ず獣医師に相談
犬の下痢の予防・日常生活での注意点
再発防止のためには、日頃の工夫が大切です。
- フードは2週間ほどかけて少しずつ切り替える
- 人の食べ物は与えない
- 誤食防止のためにゴミ箱を管理
- 定期的なワクチン・寄生虫予防
- ストレスを減らす生活習慣
コトー動物病院では、トリミングやホテル利用中も体調チェックを行い、下痢などの異常があれば獣医師がすぐ対応します。
FAQ(よくある質問)
Q1. 犬が下痢をしているけど、1日くらい様子を見ても大丈夫?
A.元気があって水を飲んでいればOK。ただし子犬や高齢犬は要注意です。
Q2. 人間用の下痢止めを犬にあげてもいい?
A.絶対にダメです!犬には有害な薬もあり危険です。必ず獣医師に相談してください。
Q3. 下痢中は何を食べさせればいい?
A.消化の良いフードや療法食を少量ずつ。乳製品や脂っこいものは避けましょう。
Q4. ストレスで犬は下痢しますか?
A. はい。旅行や環境の変化、留守番などで下痢になる子もいます。
まとめ

犬の下痢は「よくある症状」ですが、ときに命に関わるサインのこともあります。
- 血便・嘔吐・元気のなさがある場合はすぐ受診
- 2日以上続く下痢も病院へ
- 食事管理・誤食防止・日常ケアで予防可能
コトー動物病院では、犬の下痢に関する検査・治療・生活相談を行っています。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。