














こんな症状はありませんか? SYMPTOMS


以下のような状態・症状が見られたら、ご相談ください。
- 痛そうにしている、触ると痛がる
- 歩き方がおかしい
- 動かなくなった
- 体にできものがある

こんな病気の可能性があります DISEASE
会陰ヘルニア
ヘルニアとは、臓器が本来あるべき部位から脱出した状態を指します。比較的よくみられるものとしては、臍部ヘルニア(いわゆる”出べそ”)や鼠経ヘルニア(下腹部の内腿付け根部分がぽっこりします)などがあり、若齢のうちに認められることが多いです。そのため去勢・避妊手術の際にあわせて整復してしまうこともよくあります。
中でも、会陰ヘルニアは中年齢以後の未去勢犬で、特にコーギー・ダックス・マルチーズなどに多くみられます。肛門周囲と臀部の萎縮した筋肉の間にヘルニアが発症することで、会陰部(肛門の脇)の皮下に直腸や膀胱などの骨盤・腹腔内臓器が出て、ぽっこり腫れたり、尿や便が出にくいなどの症状が現れます。
症状が軽ければ、経過観察となることもありますが、基本的には排泄ができなくなり、具合が悪くなる前に外科的処置を推奨しています。
当院では、外肛門括約筋と、肛門挙筋・尾骨筋、およびその頭側の仙結節靱帯と骨盤から挙上した内閉鎖筋をナイロン糸で結紮します。
これで足りなければ、総鞘膜などの生体材料を用いた方法を行い、必要に応じて膀胱や直腸などの臓器のヘルニアが再発しないように腹壁への固定を併せて行っています。骨折
トイプードルなどの小型犬では、特に2歳くらいまでの若齢時にソファや階段からの飛び降りなどの日常生活の些細なきっかけで、骨折してしまうことがあります。
症状としては前足をあげて痛がったり、足が変な方向に曲がっているのに気づかれる場合があるようです。
骨折部の変位が小さい場合には、添え木(外副子固定)で安静にしてもらい、治癒を期待することもありますが、細い骨がずれると、癒合不全になることもあるため、外科的な整復が必要なケーズも多いです。小型犬の前肢(橈尺骨)の骨折が多くみられ、LCP(ロッキングコンプレッションプレート)などといわれるような金属プレートとスクリュウで骨折部を整復することが多いです。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨(膝のお皿)が本来あるべき大腿骨の滑車溝からずれてしまう状態で、トイプードル、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャーテリアなどの小型犬や柴犬などで、内側への脱臼がみられることが多いです。
先天性・発育期の骨や筋肉の向きなどの影響や、ソファからの飛び降り、激しい動きに伴った外傷などで起こることがあります。
脱臼の程度により4段階に分けられますが、その程度に関わらず症状がないこともあり、痛がったり、歩行に問題がない場合には、体重管理やサプリメント、段差の上り下りやフローリングでの激しい動きなどに気を付けてもらうことで、ハンデをもった膝に負担がかかりにくして、内科的に経過観察とすることも多いです。- グレードほとんど脱臼していない
- グレード頻繁に脱臼するが容易に戻せる
- グレード常時脱臼しているが
正常な位置に戻せる - グレード常時脱臼して
正常な位置に戻せない
一方で、1歳齢未満の若いうちの発症で、今後の悪化が予想される場合や症状がある場合には、積極的な手術をおすすめしております。
関節の軟部組織の手術(内側支帯解放・外側支帯強化、縫工筋前部と内側広筋の切開)と、骨の手術(滑車造溝と脛骨粗面転移術)を必要に応じて組み合わせて行います。椎間板ヘルニア
椎体の間でクッションの役割をしている椎間板軟骨が変性して、脊柱管内に飛び出して脊髄の神経を圧迫することで、首をすくめたり、腰をかがめたり、キャンと鳴いて痛がる様子をみせたり、麻痺を起こして立てなくなったり、後肢を引きずる、などの症状がみられます。
ミニチュアダックスフンド、トイプードル、フレンチブルドッグなどの犬種では、2歳齢くらいから比較的若齢でも起こることがあり、症状によっては、麻酔下でのMRIによる部位・病変の特定を行ったり、手術で圧迫物質を行う必要があります。特に重症例は重度の圧迫があることが多く、術後の回復のため、なるべく早期の手術が望ましいです。一方で、一部の症例では脊髄軟化症といわれる進行性の致命的な脊髄の壊死がみられるため、MRI検査でこれを見極めることも非常に重要です。
胸腰部椎間板ヘルニアの
重症度分類- グレード腰背部の痛みだけ
- グレードふらつきながらも歩行できる
- グレード歩行困難で
後肢の不全麻痺がみられる - グレード後肢の麻痺があるが、
深部痛覚がある - グレード後肢の麻痺があり、
深部痛覚も消失している
胸腰部椎間板ヘルニアの
手術(片側椎弓切除術)
当院の整形外科・
軟部外科診療の特徴 FEATURES

- 01
安全に配慮した麻酔管理
特に体の小さな動物は、麻酔関連死となるリスクがゼロではありません。
それでも、麻酔をした上で、検査や手術を施すべき時はあります。麻酔前の正確な検査・手術中の徹底したモニタリングで、安全に配慮した麻酔管理を行っています。 - 02
一匹一匹に寄り添った診療
飼い主さんの意向を踏まえた上で、一匹一匹のその後の生活を考えた、最適な治療をご提案します。
可能なであれば、複数の手術(避妊・去勢手術とヘルニア手術など)を同時に行うことで、体の負担を軽減します。 - 03
オーダーメイド治療
がん(腫瘍)の場合、遺伝子変異によって個々で最適な治療法が異なります。
それぞれのケースに合わせて、オーダーメイドで治療を計画します。


FLOW 整形外科・軟部外科診療の流れ
STEP 受付・問診
ご来院いただいたら、まずは受付をお願いします。事前に、WEB問診の回答にご協力ください。
STEP 身体検査
症状をお伺いし、検査・処置・手術などをするにあたり、全身の状態に問題がないかどうかを確認します。
STEP 検査・処置
必要な検査や処置を行います。
STEP 今後の治療計画のご説明
前の病院での状況などを丁寧にヒアリングし、あらゆる選択肢と治療方針をご提示します。
STEP 会計・次回予約
お会計の後、必要な場合は次回予約をお取りください。


