猫のてんかんってどんな病気?
猫も人と同じように「てんかん」という発作性の脳の病気を起こすことがあります。突然の発作を目の当たりにして「どうすればいいの?」と不安になる飼い主さんは少なくありません。ここでは、症状や原因、治療方法、日常生活での注意点まで分かりやすくご紹介します。 
猫のてんかんとは?
猫のてんかん発作にはいくつかのタイプがあります。
- 全身けいれん(強直・間代発作)
倒れて手足をバタバタさせる、よだれを垂らす、意識を失うなど典型的な症状です。 - 部分発作
顔の一部がピクピクする、片足だけが硬直するなど、体の一部だけに現れることもあります。 - 非けいれん発作
じっと一点を見つめて反応が鈍い、急に走り回る、奇妙な鳴き声を出すといった行動異常が見られることも。
発作は数秒〜数分で収まることが多いですが、繰り返すと体に大きな負担になります。
猫のてんかんの主な原因
猫のてんかんは大きく 「特発性てんかん」 と 「構造性てんかん」 に分けられます。
- 特発性てんかん
明らかな原因が見つからず、遺伝的・脳の機能異常が関わるとされるタイプ。 - 構造性てんかん
脳腫瘍、炎症(猫伝染性腹膜炎やトキソプラズマ)、外傷、脳梗塞など病気や障害が背景にあるタイプ。
子猫から若い猫で原因不明の発作が繰り返される場合は特発性、シニア猫で急に発症した場合は他の病気による可能性が高くなります。
動物病院を受診する目安
こんなときはすぐに動物病院を受診してください。
- 初めて発作が起きた
- 発作が5分以上続く
- 1日に何度も繰り返す
- 発作後に元気が戻らない
- 高齢猫で突然てんかん様の症状が出た
動画で発作の様子を記録しておくと、診断にとても役立ちます。
猫のてんかんの診断・検査

猫のてんかんの診断では、まず「発作がてんかんによるものか」を見極めます。
検査の流れは以下のとおりです。
- 神経学的検査:発作以外の隠れた神経症状の確認
- 血液検査:低血糖や肝不全など代謝異常の確認
- 画像検査(CT/MRI):脳腫瘍や脳炎の有無を調べる
- 脳脊髄液検査:炎症や感染症の確認
これらを総合して、特発性てんかんなのか、他の病気による構造性てんかんなのかを判断します。
猫のてんかんの治療・家庭での対応
治療は主に 抗てんかん薬の投与 です。
猫ではフェノバルビタールなどがよく使われ、発作を完全に止めるよりも「回数や強さを減らす」ことを目標にします。
ご家庭でできること
- 発作中は安全な場所に移して見守る(口に物を入れない!)
- 発作の時間・回数をメモや動画で記録する
- 薬は獣医師の指示どおりに毎日決まった時間に与える
急に薬をやめると発作が悪化することがあるので注意が必要です。
猫のてんかんの予防・日常生活の注意点
てんかん自体を完全に予防することは難しいですが、生活の工夫で発作を減らせることがあります。
- ストレスを避ける:環境の変化をできるだけ少なく
- 規則正しい生活:食事・睡眠のリズムを整える
- 薬の飲み忘れ防止:カレンダーやアプリで管理
- 怪我の予防:高い場所から落下しないように工夫
愛猫の「てんかん発作が起きにくい暮らし」を整えてあげることが大切です。
FAQ(よくある質問)
Q1. 猫のてんかんは治る病気ですか?
A. 完全に治すのは難しいですが、薬でコントロールしながら普通に生活できる猫が多いです。
Q2. 猫のてんかんは寿命に影響しますか?
A. 適切に治療すれば大きな影響は少なく、長生きできる猫もたくさんいます。ただし発作が頻繁だと体への負担が大きくなります。
Q3. 発作中に飼い主ができることは?
A. 無理に抑えたり口に指を入れたりせず、安全な場所に移動させて見守りましょう。動画を撮って獣医師に見せると診断の助けになります。
Q4. 猫のてんかんとストレスは関係ありますか?
A. はい。大きな音や環境の変化で発作が誘発されることがあります。できるだけ落ち着いた環境を整えてあげましょう。
まとめ

猫のてんかんは、突然の発作で飼い主さんを驚かせ、不安にさせる病気です。
しかし、原因を見極めて治療を続ければ発作のコントロールは十分可能です。
- 発作の記録をとる
- 薬をきちんと続ける
- 安全でストレスの少ない生活を整える
この3つを意識することで、愛猫と安心して暮らしていけます。
少しでも「おかしいな」と思ったら、コトー動物病院までご相談ください。
コトー動物病院では、猫のてんかんに関する検査・治療・生活相談を行っています。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。